元銀行員 ✖ 税理士フカオーくん のメチャクチャわかりやすい財務と融資のブログ

債務超過1億円からのV字回復2期で解消 銀行から融資を受けやすくなる決算書をつくる 銀行交渉が得意! 銀行に同行し面談・説明します! 節税 資金繰り

利益も税額も同じ2つの決算! 変わる銀行の評価?

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税理士によって違ってくる決算書!

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元銀行員×税理士の深尾宏です。

 

税理士って、みんな同じ って

思っていませんか?

 

提供してくれるサービスも

価格も、どれも違うもの。

 

みなさんにとって

大事な決算書だって、そう。

 

「高い報酬を払っているから大丈夫!」

「長い付き合いだし、弊社のことはすべて知っている」

「会計事務所の担当が、毎月訪問してきて、細かくチェックしてくれるから」

だから問題ない?

過信は禁物。

 

今回は、

最近相談に来た会社の決算書の話をシェアしよう!

 

決算書を見たら、こんな感じだった。

 

売上     2.0億円

原価    ▲1.0億円

粗利益    1.0億円

販管費   ▲1.1億円

営業損益  ▲0.1億円 ※

経常外収入    0億円

経常外費用 ▲  0億円

経常損益  ▲0.1億円

特別収入     0億円

特別損失  ▲  0億円

当期損益  ▲0.1億円

税額    ▲  7万円

 

 

経費のある科目が、

前期に比べて3千万円増えていたので、

理由を聞いた。

 

「台風で屋根が壊れちゃって、工場とか機械を直したんだよね」

「保険入っていなくて、ハハハ・・・」

 

そう、修繕費のこと。

 

 

ボクだったら、次のような決算にしたと思う。

 

売上     2.0億円

原価    ▲1.0億円

粗利益    1.0億円

販管費   ▲0.8億円

営業損益  +0.2億円 ※

経常外収入    0億円

経常外費用 ▲  0億円

経常損益  +0.2億円

特別収入     0億円

特別損失  ▲0.3億円

当期損益  ▲0.1億円

税額    ▲  7万円

 

今回の修繕費って、どんな費用だと思う?

 

販管費って、販売費及び一般管理費の略称。一般的に、毎期必ず生じる費用のことで、広告宣伝費、給与、交際費、消耗品費、修繕費などがある。

 

この決算書では、工場や機械の補修費用を、販管費の中の修繕費に計上していた。

 

販管費で処理すると、何が問題なのか?

 

 

先の決算書も、ボクの決算書も

当期損益は どっちも▲0.1億円だし

税額も、どっちも7万円。

 

だから、

税務署に提出する書類で考えたら、

利益も、税額も同じ。

どっちも同じ内容。

 

だけど、

銀行に提出する

となると話が変わってくる。

 

銀行は、

決算書をみて融資の判断

をする。

その会社が、儲かっているのか、儲かっていないのか。

返済はできるのか、返済に問題はないか。

 

利益には、5つの種類がある。

売上総利益

営業利益

経常利益

税引き前利益

税引き後利益

 

この中の営業利益って重要なんだよね

なぜかというと、

本来の事業活動の成果を表す利益だから。

 

今回の修繕費って、いつもの年にはない

突発的な費用

毎期、発生するものじゃないよね。

 

だから、ボクなら特別損失に計上する。

そうすれば、

営業利益は+0.2億円になるから。

 

そうすると銀行は、

本来の事業活動は0.2億円の黒字だったね

台風で工場や機械を直したから赤字になったんだ

本来の事業活動は黒字だから、経営は順調だね

融資しても、問題ないでしょう!

と評価してくれる。

 

ところが、

先の決算書のように営業利益がマイナスだと、銀行は、

この会社、本来の事業活動で0.1億円の赤字だ

前期赤字だったのか。今期の経営も大丈夫かな

融資も慎重にしないといけないな

と不安になる。

 

いやいや

修繕費の理由を銀行に説明すればいいじゃん

と思うかもしれないけど、

そんな単純ではない。

 

銀行って、

会社から決算書をもらうと

銀行の決算管理システムに入力する。

それで、その会社経営状況や財務内容を採点している。

 

銀行の担当者だって、

たとえその会社に事情があっても

決算書と違う入力なんてできないから、

決算書通りに入力する。

そうすると営業利益が赤字の会社になる。

だから、銀行からの採点は低くなってしまう。

 

銀行の本部の審査担当だって、山のように積まれた融資の資料を見るから『あ~この会社は台風被害で修繕費が膨らんだのか』なんて、経費が膨らんだ理由を、いちいち細かく見てくれるとは限らない。

 

だから、税理士事務所は、経費の内容はきちんと聞いて、銀行から評価の高まる処理をすることが重要。

 

理由を言わなくても、

最初から 

銀行から評価される決算書

をつくればいいだけ。

 

税理士に、高い報酬を払っているからといって、銀行の評価が高まるような決算書をつくってもらえているとは限らない。

 

税理士試験では

税金の申告の問題はあるけど

銀行の評価が高まる決算書の作り方なんて

受験科目にないからね。

 

結局のところ、科目が違ったところで

申告の結果は、同じになるから、

銀行に勤めた経験があったり

よっぽど自分で勉強でもしない限り、

会社のために、銀行評価が高まる決算書をつくろう、とは思わないと思う。

残念ながら、税務の申告だけのために、決算書が作られていることはある。

 

決算書って、税金の計算をするためのものではなく、自社の経営をきちんと把握して、未来の自社の発展のために活用したいもの。

 

銀行に正しく評価してもらいたい!

評価される決算書をつくってほしい!

経営に役立つ決算書にしたい!

 

と思ったら、それができる税理士に依頼するのがいいと思う。

 

 

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